時は平安、京の都———

公家の若君であり光の君もかくやと謳われる孤高の貴公子・暁怜と、殿方の噂の的である美貌の妹・茨。二人は実の兄と妹でありながら、互いに許されざる恋に身を焦がしていた。思い合いながらもそれを口に出せない二人の関係。そんな折、帝が茨を見初め、側室に迎え入れたいと求婚する。暁怜を愛する茨は当然固辞するが、暁怜は求婚を受けるようにと茨をに説得をはじめ———すべてを犠牲にしてでも茨の幸せを望む暁怜、暁怜を愛しながら翻弄される茨、茨に愛する男がいると知っていて迎え入れる帝、暁怜を案じて傍で支える親友の雅高。

誰もが誰かを想いながら、それぞれの決断を下してゆく。果たして、薄い氷のように危うげなこの恋は、何処へ向かうのか。

Queens of the Hill Companyが初めて挑む、

和歌と琴の音色に彩られた物哀しくも雅やかな平安恋絵巻。